他との違い
今のリハビリではダメな理由も分かったし、マッサージが良さそうなのも分かった。でも、マッサージなら他でも沢山やっているけど、他とは結局何が違うの?
ここでは、そんな疑問にお答えします。
1.「障がい児専用」の「医療」マッサージ
マッサージの種類 | ベビーマッサージ | もみほぐし | 一般的な治療院・訪問マッサージ | GLITTER式マッサージ® |
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対象 | 赤ちゃん | 大人 | 大人 | 障がい児 |
施術者 | 親 | 無資格者 | 国家資格者 | 国家資格者であり、専門的な研修の修了生 |
目的 | 親子の絆作り | 慰安・リラクゼーション | コリや痛みの緩和(医療類似行為) | 脳内マップの構築、骨の変形や脱臼等の二次障がい予防、QOLの向上 |
保険適用 | ✕ | ✕ | ○(症状による) | ○(症状による) |
手技の特徴 | 愛情に満ちたスキンシップ | 店舗ごとに異なる技術 | 揉んでこねる、強く押すなど | 障がいの種類に応じた刺激の入れ方 |
国家資格者による医療マッサージ
「マッサージ」と一括りに言っても、その中身は全く異なります。
まず、誰がマッサージをするのかで大きく分かれます。「あん摩マッサージ指圧師」と呼ばれる国家資格者が、医療現場でマッサージをするのか。それとも「60分3,980円」のように、無資格者が慰安やリラクゼーション用にもみほぐしを行うか。なお、無資格者にも関わらず医療的な効果をうたうところは、そもそも違法ですし、何より悲惨な事故を起こしかねません。
障がい児専用のGLITTER式マッサージ®
そして次に、同じ国家資格者であっても、障がい児医療に対する専門的な知識や技術を持っているか否かで分かれます。障がい児医療は非常に専門性の高い分野です。疾患に対する専門的な知識はもちろん、一般的な施術とは全くアプローチの仕方が異なるのです。一般的な施術法ではほとんど結果を出せませんし、医療事故さえ起こすことがあります。
実際に最近、「障がい児にもマッサージが有効である」ということが徐々に業界内で認知され始めたことで、資格があるからと言って安易に「当院でも障がい児向けのマッサージを行っています」と記載する治療院や訪問マッサージ院が見受けられるようになりました。そしてそのせいで、股関節脱臼などの医療事故が起きたケースもあるのです。
- 良い施術者かどうか見分けるポイント
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- 一般社団法人 日本小児障がい児支援協会の会員かどうか
- 障がい児医療に日々携わっているドクターからの推薦などを得ているか
- 脳へのアプローチを意識しているか
- その施術法は過去にどれだけの実績や結果を出しているか
脳へのアプローチ
近年の研究によって、脳の一部を損傷しても、学習によって失った能力・機能は再生できる可能性があることがわかってきました(脳の可塑性)。ただそのためには、正しい手順と方法で脳にアプローチしていかなければ効果が出にくいことも分かってきました。
STEP1.筋肉の緊張を和らげる
子どもたちの筋肉が硬く突っ張ったようになっている大きな原因の一つに、脳の問題があります。脳の中には筋肉を収縮させるためのONとOFFのスイッチがあります。ですが、そのOFFのスイッチにあたる脳の神経回路を損傷したせいで、筋肉がずっと緊張してしまっているのです。
筋肉が硬くこわばったままでは、脳が筋肉の繊細な変化をうまく感じ取れないため学習が進みません。ですから、まずは筋肉の緊張を和らげることが大切です。
心理的にリラックスできる環境、脱力できる姿勢、心地よい刺激、手足の血行の改善、施術部位への意識の集中、緩んだイメージの伝播、緩んだ状態の反復経験などなど…。GLITTE式マッサージ®には、緊張を和らげるヒミツが詰まっています。
STEP2.感覚を鍛えて脳内マップを作る
失った脳の機能を取り戻すためには、眠ってしまった神経回路を呼び覚ましたり、新たな回路を作ったりしなければいけません。そしてそのためには、以下のような段階を経る必要があると言われています。
①眠った神経を刺激する
GLITTER式マッサージ®や鍼などによって、皮膚感覚や深部感覚(筋肉や腱、関節にある感覚)を中心に、視覚や聴覚にも働きかけていきます。休眠状態になっている脳の神経回路を刺激し、神経細胞に血液を送り込んでいきます。
②脳をリラックスさせて、回復モードに
損傷した脳の神経細胞から不規則な信号が発さられることで、脳が混乱・撹乱して、無感覚(麻痺)や鈍感、神経過敏といった感覚障がいを起こすようになります。GLITTER式マッサージ®などによって副交感神経を優位にしたり、脳幹(網様体賦活系)の働きを正常化したりすることで、興奮した神経を抑えて脳のノイズを鎮めます。
また、脳内の老廃物や毒素の除去は、脳の85%を占めるグリア細胞が担当しています。この細胞は睡眠中に10倍活動的になるため、マッサージによって睡眠の質を向上させることで、脳を回復しやすくしていきます。
③脳内マップを作る
その子に合わせた適切な刺激を与え続けつつ、同時に脳もリラックスさせることで、うまく脳が感覚情報を処理できるようにしていきます。そうすることで、脳の中にある身体の各部位に対応する脳内マップや、脳の持つボディーイメージを作り上げて、今どこを刺激されているのか、自分の身体がどうなっているのかを認識できるようにしていきます。