小児障がいの子供たちの中の世界
今年も早いもので8月になりました。
関東はここのところすっきりしないお天気が続いています。
気温や湿度、気圧などの不安定さからか、
体調もなかなか落ち着きにくい時期だなと感じています。
8月といえば、夏休み・・・
毎年この時期になると、ラジオで某局の「夏休み子ども科学電話相談」を聞くのが、
ひとつの楽しみになっています。
主に小中学生の子供たちからの、科学に関する「どうして?」の質問電話に、
専門の先生たちがその場で答えていく番組です。
昆虫や動物、魚などの生き物のこと、植物のこと、宇宙や天文のこと、天気のこと、
人の体や心のこと、ロボットや機械のことなどなど・・・
子どもたちを取り巻く日常の世界の、さまざまな「???」を、取り上げていきます。
これがなかなか、おもしろいです。
(子供たちの質問も、説明に奮闘する先生たちの様子も)
「アリは、一匹いなくなっても、仲間のアリはそのことに気が付くの?」
「お茶碗のごはんより、オニギリの方がおいしいのはどうして?」
「宇宙人がいそうな星は、見つかっているの?」
などなど・・・
大人だったら日々の生活でなんとなく当たり前に感じ、受け流してしまうようなことも、
改めて問われると、たしかに「???」・・・
受け流せるということも、様々な情報の中で生きていく上で、大事な脳のはたらきです。
でも、「どうしてだろう?」と考えることも、脳を発達させたり、
活性化させたりする上で本当に大切です。
(「どうして?」にこだわりすぎて、なかなか前に進めないということもあったりしますが)
子どもたちの感じる世界は、素朴だったり、シンプルだったりもするけれど、
なかなかに複雑で、独特のものもたくさんあり、
同じひとつの現象を前にしても、感じ方や受け止め方は、
その子その子によって、実に多彩です。
小児障がいの子どもたちの中には、外の世界と自分の世界をつなぐ、
「入力(インプット)」と「出力(アウトプット)」に、
問題を抱える子が少なくありません。
「入力(インプット)」
・・・視覚、聴覚、固有覚、認知能力など、外界の刺激や情報を得て、受け止める力
「出力(アウトプット)」
・・・外界の刺激や情報に対して、手足や顔の表情を動かす、話すなど、発信する力
と、ひとまずざっくりととらえておくと・・・
小児障がいの子どもたちは、
「入力」の方法が凸凹だったりすることもあれば、
「出力」のコントロールが、とても大変だったりすることもあります。
医療機器で、呼吸や内臓・心臓の動きなど、分かる部分も日進月歩で増えてきていますが、
まだまだ分からない部分が、山積みのようにあり・・・
でも、子供たちの中の世界は、たしかにあって、
きっとものすごく深くて、豊かで、おもしろい・・・
そう感じさせられながら、施術に取り組んでいます。